高齢者の激しい物忘れの症状で考えられる病気とその原因

 

高齢者の激しい物忘れの症状で考えられる病気とその原因持ち物を忘れたり、人の顔が思い出せなかったりという程度の物忘れであれば、誰でも普通に体験することです。加齢に伴い脳機能は衰えていくのが普通なので、高齢になって若い時よりも忘れることが多くなったとしてもそれほど心配ありません。
しかし、日常生活に支障をきたすほどの激しい物忘れの症状が出ている場合は、病気の疑いがあります。認知症という病気で、その代表的な症状が物忘れです。
他にも忘れっぽくなる原因には、甲状腺機能低下症、うつ病、正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、などがありますし、睡眠薬や抗生物質などの薬剤が記憶力に影響を与えることもあります。
認知症はエピソード(出来事)の全てを忘れてしまうのが特徴です。老化現象よる物忘れであれば、誰かに会ったところまでは思い出せますが、その人が誰だったかというのは忘れてしまうことがあります。これは一部分を忘れているだけですし、忘れているというという自覚があるのであれば問題ありません。周りの人に聞けば「そうだった」と思い出せる範囲であれば、日常生活にもほとんど支障ありません。
これに対して、認知症は顔はおろか、誰かに会ったということまで忘れてしまいます。エピソードが丸ごと抜け落ちてしまう状態です。しかも周りの人から指摘されても忘れたという自覚がないので、怒ったり不安がったりします。こうなると日常生活に支障が出てきます。
ただし、症状の進行具合によっては自覚がある人もいます。前頭側頭型認知症だと、症状が目立たずに進行が遅いのでアルツハイマー型認知症とは違う進行の仕方をすることもあります。
昔はとても綺麗好きだったのに家が汚くても平気な顔をしている、理解力が落ちてぼーっとしていることが多い、といった状態が続いている場合は、認知症の初期症状が現れている可能性があるので、専門の医療機関を受診して診てもらった方がいいでしょう。
認知症の中で多いアルツハイマー型認知症は、脳の中に異常にβアミロイドというタンパク質が溜まり、正常な神経細胞が破壊されて脳が萎縮するのが原因で進行します。なぜβアミロイドが溜まるのかということは詳しく分かっていません。加齢や遺伝が関係しやすく、さらに糖尿病や高血圧の人もアルツハイマー型認知症のリスクが高くなると言われています。生活習慣病を患っている人は脳機能への影響が出やすい可能性が高いので、食事や運動など生活習慣を見直すことが認知症の予防につながります。